芽生えたプロ意識。育てるのは自身の思考。

 シャッターが切られる度、カメラマンの注文に合わせて小出恵介の表情が変わる。少し厳しい顔、ふっと優しい顔、はにかんだ笑顔……。さすが、プロ。そう思うしかない仕事っぷりだ。

「僕はモデルではないので、顔をどう作るかということではなく、いかに気分を表すことができるかが大切なんです。ドラマや映画でもそう。本番の空気の中で見つけていくんです」

 見つけていく、とはつまり、連続ドラマでは、少しずつ役になじんでいくということ。もしかしたら、第1話と最終話では、“顔”が違うのかもしれない。「そう思います。特に『ROOKIES』は、自分で見てても最初は高校生の顔になってなかったから。でも、どんどん変わっていった。3、4カ月の長丁場の中で、空気に合わせてどんどん変化していくのは、自分自身で演じていても面白いですよね」

 ドラマならその場の空気に合わせて、映画ならば1カットをいかに凝縮させたものにするかを考え、現場ごとに意識の持ち方が変わってくるという。撮影を見て、インタビューをしていても高いプロ意識に圧倒されるが、以前は“仕事”の意識がほとんど無かったという。

「仕事っていう響きに対して、ポジティブなイメージが無かったんですよ。やらなければいけないもの、やらされるものっていうイメージが強かった。でも現場で疲れや不機嫌な姿を見せることは、プロとして足りないと思うようになりました。今は逆に、自分はこんなにできないのか、こんなに引き出しが少ないのかって無力、無知を知らされたときに、自分が試されると思うようになりましたね。そこで、どういう風に自分と向き合えるのかが大事なんだって」

 ずっと目標だった大きな舞台も、いきなり日本の最高峰、蜷川幸雄演出作品への出演。「どうせなら高いハードルのが嬉しい」と笑う。ストイックな仕事への執着は、どこから生まれるものなのだろうか。

「仕事に対する意識だけなんですよ。普段はとんでもなく怠惰な生活ですから(笑)。大体、休みの前日に飲んで、二日酔いで休日が終わる。普段これだけだらしなかったら、せめて仕事くらいちゃんとやれよって、自分で思うんです。普段の自分に自信がないから、僕にとっての仕事とは、人に認めてもらうための唯一の要素なんですよ」

小出恵介(こいでけいすけ)
小出恵介 こいでけいすけ

1984年、東京都出身。2005年、映画『パッチギ!』でデビュー。正統派から個性的な役柄まで幅広く演じることができる若手実力派として、注目を集める。話題のドラマ『ROOKIES』にも出演。秋には演劇界の巨匠・蜷川幸雄演出のシェイクスピア作品『から騒ぎ』(2008年10月7〜23日)に主演。
詳しくはオフィシャルサイトTEL. 048-858-5511まで。

スーツ59,850円、タイ13,650円、シューズ39,900円(以上ランバン オン ブルー)
以上ジョイックスコーポレーション TEL. 03-3486-1573
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インディゴライト = 写真 丸山晃 = スタイリング
新宮利彦 = ヘア& メイク・アップ 村岡俊也 = 取材・文
photographs:INDIGOLIGHT(AVGVST) styling:AKIRA MARUYAMA(BABAKEISUKE OFFICE)
hair&make-up:TOSHIHIKO SHINGUU text:TOSHIYA MURAOKA

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